赤ちゃん(乳児)の水分補給の必要性

赤ちゃん(乳児)の水分補給の必要性

人間の身体にとって水分は命の源と言っても過言ではないほど重要な役割を担っています。体内の水分が不足してくると、体温調整機能や腎臓の濾過機能、血流などに障害をもたらし、やがては全身の機能に障害がおき、最悪の場合死に至ることもあります。

生まれて間もない赤ちゃんの身体は、大人以上に水分が必要です。新陳代謝が活発なので、こまめに水分補給をしていかなければ、あっという間に水分不足の状態に陥ってしまいます。

赤ちゃんに水分補給をするタイミングは、授乳時やお風呂上がり、お腹を空かせて泣いている時だけではありません。赤ちゃんの様子をよく観察し、ふだんよりも汗をかいている時や汗をかきやすい場所にいる時などもまめに水分を補給してあげることが大切です。

赤ちゃんの1日に失う水分量は大人の3倍以上

毎日たくさん母乳やミルクを飲んでいたとしても、新陳代謝の活発な赤ちゃんはたくさん汗をかきますし、涙やよだれ、排尿便などで大量の水分が失われていきます。

その量は大人の3倍以上にも昇ると言われており、補給のタイミングを逃して水分不足の状態が続くと、下痢や便秘などの胃腸症状をはじめとした様々な症状が現れます。

大人であれば、体内の水分が不足してきたことを喉の乾きやトイレの回数で察知することができます。また、大人の身体には水分が不足してくると血管を収縮させたり、尿の量を減らすことで水分量を調整する機能が備わっており、多少水分補給が遅れたとしても体調に影響を及ぼすことはありませんが、赤ちゃんの場合はそうはいきません。

腎機能が未成熟なうえ、自分から「喉が乾いた」などと訴えることができないため、補給しない限りどんどん水分が失われていきますので十分な注意が必要です。

水分補給のタイミングと与え方

授乳時間以外の水分補給は、大人がそのタイミングを見計らって行うことが大切です。お風呂上がりや寝て起きた後、外遊びやチャイルドシートに座ってドライブしている最中などは、季節に関わらずたくさんの汗をかいていますので、あらかじめ湯冷ましや麦茶を準備しておきましょう。

また、赤ちゃんが水分補給のタイミングを教えてくれる時もあります。お腹がいっぱいのはずなのに何となく不機嫌、オムツがいつもより濡れていない場合などは、水分不足のサインであることが多いため見逃さないようにします。

赤ちゃんが1日に必要な水分量は月齢によって異なります。生後3カ月前後の赤ちゃんでは、体重1kgに対して140ml~160ml、生後6カ月以降は130ml~155ml、離乳食が1日3回のリズムに安定し始める1歳からは120ml~135mlが目安です。

月齢が低く体重が軽いほど、授乳だけで必要量を満たすことも多いかもしれませんが、赤ちゃんの体調や機嫌を見ながら調整していくことも大切です。

赤ちゃんの水分補給では、湯冷ましや麦茶を飲ませるのが理想的です。赤ちゃん用のイオン飲料や果汁は糖分の摂り過ぎや虫歯の原因になるため、飲ませすぎに注意しましょう。

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